
🐈 神社巡り・街の謎|赤坂
赤坂のビルのすき間に、「なぜ?」が3つ残る小さな稲荷があります。
その名は美喜井稲荷(みきいいなり)。入口は細い階段と控えめな表示だけで、知らなければそのまま通り過ぎてしまいそうです。
ところが階段を上がると、①稲荷なのに猫のような造形、②比叡山から降りたという御守護神、③「お願いする方は蛸を召上らぬこと」という不思議な一文。今回は、この赤坂の小さな“東京ミステリー”を現地写真で追ってみます。
まず入口から不思議|神社がビルと一体になっている
美喜井稲荷があるのは東京都港区赤坂4丁目。一般的な神社のように、大きな鳥居や長い参道が道路から見えるわけではありません。
コンクリートの建物に沿って伸びる階段を上がると、その途中から神社の空間へ入っていくようなつくり。「ビルの中に神社がある」のではなく、ビル・駐車場・神社を立体的に共存させているのが面白いところです。
北川原温建築都市研究所の公式作品ページでは、この建物を「美安温閣 / Miaon-kaku」として紹介しています。
赤坂で親しまれてきた小さな稲荷を残しながらオフィスビルを建てるため、建物へのアプローチ・駐車場へのアプローチ・神社の3つを立体的に配置した建築。1986年完成です。
階段の先に赤い社殿|でも、よく見ると「猫」がいる
稲荷と聞くと、神使の狐を思い浮かべます。ところが美喜井稲荷の社殿を見上げると、屋根の下には丸みのある体、猫らしい顔、尻尾を持つ動物の造形が並んでいます。
ここが美喜井稲荷最大の謎のひとつ。猫の造形があることは現地写真から確認できますが、今回見つけた現地説明板には「なぜ猫なのか」という理由までは書かれていません。ネット上にはさまざまな説がありますが、この記事では由来を断定せず、実際に現地で確認できた姿をそのまま紹介します。
もっと驚いたのが説明板|「蛸を召上らぬこと」
社殿も十分不思議なのですが、今回いちばん足が止まったのは壁にある説明板でした。
「お願いする方は、蛸を召し上がらぬこと」
説明板には、美喜井稲荷の御守護神は京都の比叡山から御降りになった霊の高い神様とあり、そのあとに「この神様にお願いする方は蛸を召上らぬこと」と続きます。
そして最後は「この神様を信仰される方は何事も心配ありません」という内容。かなり印象に残る由緒です。
では、なぜ蛸なのでしょうか。ここについても説明板には理由が書かれていません。猫との関係を想像したくなりますが、根拠が確認できない以上、「理由は謎のまま」としておくのが一番正確です。
管理人・あきのひとこと
最初は「こんなビルのすき間に本当に神社があるの?」と半信半疑でしたが、階段を上がってびっくり。社殿をよく見ると、お狐様というよりまんまるの猫のような姿がこちらを見ているんです。
さらに説明板の「お願いする方は蛸を召上らぬこと」の文字。お参りの直前にたこ焼きを食べてこなくてよかった……と少し思ってしまいました(笑)。もちろん理由は分からないままですが、全部説明されていないからこそ「なぜ猫? なぜ蛸?」と想像が膨らみます。大都会・赤坂で小さな秘密を見つけたような、宝探し感のある場所でした。
おすすめ散歩|「猫」の美喜井稲荷から「狐」の豊川稲荷へ
美喜井稲荷まで来たなら、赤坂見附・元赤坂方面の豊川稲荷東京別院も組み合わせると、街歩きがさらに面白くなります。港区観光協会は豊川稲荷東京別院を、境内のいたるところに狐の像がある場所として紹介しています。
🐈→🦊 赤坂「猫と狐」のハシゴ散歩
猫のような造形
無数の狐像
どちらも赤坂見附から歩ける範囲。小さく謎めいた美喜井稲荷と、狐像が多数並ぶ豊川稲荷東京別院を続けて巡ると、同じ「稲荷」という言葉から受ける印象の違いまで楽しめます。
豊川稲荷東京別院の公式案内では、2026年は山門工事が予定され、一時的に正門から参拝できない時期が生じる可能性があります。セットで巡る前に、公式サイトで最新の入口・工事状況を確認すると安心です。
見逃し注意|赤坂見附から近いのに入口はかなり控えめ
所在地は東京都港区赤坂4-9-19。Yahoo!マップでは赤坂見附駅A出口から徒歩約5分と案内されています。
目印にしやすいのが、すぐ近くのとらや赤坂店。とらや赤坂店は赤坂4-9-22なので、同じ一角を目指して歩くと見つけやすいです。
道路から巨大な鳥居が見える神社ではありません。「美喜井稲荷」と書かれた壁と、その横の細い階段が入口の目印。地図上では着いているのに見つからない場合は、ビルの壁面をよく見てみてください。
社殿へは写真のような階段を上がります。ベビーカーや車いす、階段の上り下りに不安がある方は、現地の状況を確認しながら無理をしないようにしてください。
北川原温建築都市研究所の公式資料では、美安温閣の用途は「オフィス・社殿・住宅」。参拝スペース以外のビル内へ無断で入ったり、大声で長時間撮影したりせず、静かにお参りするのが安心です。
理由は分かりませんが、現地説明板には確かに「この神様にお願いする方は蛸を召上らぬこと」とあります。信仰上の細かな期間や条件までは書かれていないため断定はできませんが、気になる方は参拝直前のたこ焼きやタコのお寿司は避けておく……くらいの気持ちで説明板を尊重してみてもよさそうです。
美喜井稲荷|基本情報
まとめ|「なぜ?」が3つ残る、赤坂の小さな稲荷
🔍 ① なぜ稲荷なのに猫のような造形がある?
❓ ② なぜ御守護神は比叡山から降りた?
🐙 ③ なぜお願いする人は蛸を食べない?
美喜井稲荷は、大きな境内を歩くタイプの神社ではありません。むしろ面白いのは、赤坂のビルの隙間に残る小さな空間に、建築・猫・比叡山・蛸という不思議な要素が詰まっていること。
とらや赤坂店や豊川稲荷東京別院など赤坂を歩く機会があれば、少し寄り道して「街の謎」を探してみてください。
参考・最新情報
北川原温建築都市研究所「美安温閣 / Miaon-kaku」
参拝可能時間や授与品などは公式な最新案内を確認できなかったため、現地の表示を優先してください。


















